映画レビュー ~着ぐるみ万歳編~
子供の頃に見た映画に出てくるエイリアンや巨大ザメは、子供の目には本物と見紛うクオリティ(に、見えた)の着ぐるみ。
そう、着ぐるみがロマンや希望を教えてくれたといっても過言ではない(多分いいすぎ)。
だがしかし、そんな思い出を踏みにじるかのように昨今の映画は、CG全盛、なんだったらフルCGだったりするからタチが悪い。
ええ、そりゃリアルですよ。そりゃ臨場感ありありですよ。
だが、そこにロマンはないではないか。
と、熱く語りたいとは特に思わないが、そんなご時世にあえておすすめ(しない)B級映画着ぐるみ3作品。
はりきっていってみましょー。
『ハウス・シャーク』
『ハウス・シャーク』
制作 2017年(けっこう最近)
上映時間 111分(体感5時間ぐらい)
制作国 アメリカ(ですよね)
<一言でいうと>
脈絡なく家ん中にサメが出てきて大暴れ、んで頑張って倒します。
はい、レビューとしてはそれ以上もそれ以下もなく終わりです。
<一応ストーリー>
息子と二人暮らしの元警官の主人公。ある日シッターが血まみれで死んでおり、なんでも便器からサメが襲ってきたとか。
この時点でよくわからないが、なぜかサメを避けるために、庭でテント生活を始める二人。
ええ、この時点でツッコミどころしかありません。
かつ、シッターの死に際は無駄に血が飛び散りエログロ感ありありです。監督の性格を疑います。
そして、シッター役のおねーちゃん。「わたしハリウッド女優になるの!そのデビュー作が決まったわ」と、一族郎党に電話でもしてようもんなら、恥ずかしさのあまり、次回親族と顔を合わすのは、一生こない法事のタイミングに違いないでしょう。
ええ、なんせ一生きませんから。
脱線しました。
なんしか「ハウス・シャーク」ってのが自分の家以外にも発生する、そして、ハウス・シャーク駆除専門家がいると聞き、専門家と合流。
紆余曲折ありますが、がんばって倒します。
途中で前日10時間寝たにも関わらず襲ってくる眠気と戦いながら見たので記憶があやふやだが、思い出せる範囲そんな感じのストーリーだったと思う。
そう、そのハウス・シャークが、ザ・着ぐるみなのである。
<みどころ>
- サメはぬいぐるみです
- 光線銃で襲ってきます
- 家ん中を歩いて襲ってきます
- ヒロイン不在
- とりあえず下品
- すぐセックス
- そしてすぐ食われる
- 住宅診断士は謎にスターウォーズのパロディ
- そしてすぐ食われる
- 内覧にきたカップルもセックス
- そしてすぐ食われる
ええ、つまり何が言いたいかと言うと、見どころなど、一つもないということです。
そして、狂気の約2時間という尺の長さ。
時間の大切さを教えてくれること必至であります。
『リバービースト ある半魚人の憂鬱』
『リバービースト ある半魚人の憂鬱』(こっちが憂鬱じゃ)
制作 2013年(まぁまぁ最近)
上映時間 99分(内容としては予告が全て)
制作国 アメリカ(Yeah!American!)
<一言でいうと>
リバービーストという伝説の半魚人が襲ってきます。頑張って倒します。
はい、レビューとしては以上です。仮面ライダーとかに出てきますやん?あれです。
<一応ストーリー>
ストーリーを要約すると、とある田舎町に半魚人現る。
目撃した家庭教師のあんちゃんは、誰にも信用されず、嘘つき呼ばわりされ、婚約者にも逃げられ町を追い出される。
はい、そんなことで婚約破棄する婚約者なぞ、こっちから願い下げじゃ!クソが!と、とりあえずかわいそうな主人公ですが、びっくりするほど感情移入できません。
なんや、この、ザ・ヤサ男。
シャキッとせえや。
数年後、帰ってきた後、半魚人の存在を立証し、色々ありますが、なんとなくがんばって倒す。
以上。
<みどころ>
- 主役のにーちゃんが短足でしょぼすぎる
- 年増の婚約者がパッとしなさすぎ、場末のスナックにいそう感やばい
- 町一番の猛獣ハンターのじじいはなぜハーモニカをふくのか
- ちょいちょい出てくる覗きの対象にされる、お色気感ゼロの「ピクニックガール」ってなんや
- 主役の友人の顔が地味すぎておぼえられん
- 町一番のストリートミュージシャンのギターがバッキングのみの初心者感100
- 町一番のダンサーがダンスしてるとこ一瞬しか映らない学芸会風
- ていうか、必要なんか?こいつら
- 基本顔長いやつが多くないか
- プリセット限定使用みたいな80年代風シンセしばりのBGM
- 映画史上に残るラスト
- ちなみにこの半魚人の存在は全米の危機だったらしい(終盤、大統領の手紙より
真面目に書くと、一応クラシックホラーへのリスペクトから作られた映画には違いないらしいです。
本気やったらどうしようかとホッとした。
冒頭に「画面が2度赤く点滅したら、リバービーストが現われる合図です。気弱な人は目を覆って下さい」という斬新な警告も、昔はそんなんあったんだろうかと感傷に浸ることもできます。
が、我々は今を生きる人間です。
感傷なぞいらねえ!今見ておもろいかどうかじゃクソッタレ!と思いながら見るに99分は長すぎました。
『吸血怪獣 チュパカブラ』
『吸血怪獣 チュパカブラ』
制作 2011年(昔の映画ということにしておこう)
上映時間 106分(永遠に続く長さ)
制作国 ブラジル(サッカーだけやあらへんのやで)
<一言でいうと>
田舎マフィア家族の抗争で無駄にグロく人が死にます。ついでにチュパカブラ出てきて、なんとなくぐちゃぐちゃに戦います。
チュパカブラですが、ダウンタウンのごっつええ感じのコントで「トカゲのおっさん」ってありましたやん、アレです。
<一応ストーリー>
JKからじじいまで皆んな知ってると思ってましたが、そうでもないみたいなので、改めるとチュパカブラってのは南米で目撃されるUMA(未確認動物)で、家畜や人間の血を吸うことで知られとります。
ブラジルのあっついし、虫多いし、清潔感ゼロやしってうんざりする田舎村で、マフィア(?)一家の対立がずっと続いており、最初は誤解から始まった抗争が激化!妙なフリークスも参戦して、男も女も関係ないぜのエログロスプラッター!
ええ、そうなんです。
チュパカブラ、そんなに関係ないよね!というあたりで中盤から出てきて頑張って戦います。
<みどころ>
- ブラジルのイメージが変わる
- 亜熱帯のスプラッターは見てて暑苦しい
- 簡単に人殺しすぎ
- そのグロい描写、そんないらんから!
- 赤ちゃんに罪はありません
- 人の命を大事にしましょう
- チュパカブラ全然でてきゃーへん
- あ、でてきた
- 頑張ったら倒せそうやん
監督は、ロドリゴ・アラガオン、知るひとぞ知るの、ブラジル、グロい系映画で著名な彼である。
何を思って、こんな映画録ろうと思ったんやろか、、教訓?暇つぶし?とりあえず誰もハッピーにならへんし、誰もうれしくない作品。
とりあえず、ラスト20分ぐらいは映画史に残る20分なので、そこだけでも見てほしいもので。
緑の全身タイツ着たおじさん(チュパカブラ)と生き残りのおっさんが、泥にまみれながら、くんずほぐれつの泥仕合。
、、、いや、早よ終われや!と叫びたくなった貴方。ええ、もちろん私もですから安心してください。
あとがき
普段ええ加減に映画のレビューをたまにnoteに書いてみたり。
そもそも、誰かに対して、この手のレビューを書いたことがないので改めて真面目にまとめようとすると、こんなしょーもないもんに時間を取られていたことが悔やんでも悔やみきれへん、が、一回見ときたかったよね、俺。
と、妙な感情と葛藤しながら書いたのでした。
次回は未定ですが、気になった方はまた読んでください。