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CULTURE

なぜ銭湯跡地をビール工場にしたのか

CULTURE, GOURMET

今回で三回目の寄稿になります
上方ビールの志方です。

今回はタイトルにもある通り「なぜ銭湯跡地をビール工場にしたのか」についてのお話をさせて頂きます。

会社設立当初、神戸市内に工場を作ることを夢見ていました。

しかし様々な物件に問い合わせたり内覧に伺ったりしても、契約の段になると悉く断りの連絡が入りました。

 

臭いや騒音、不安感などが理由でした。

実際はこれらの問題はほとんどありません。

 

神戸市内が全滅し京阪神に範囲を広げ物件を探すことにしました。

工場建設にあたり、最低限必要な床面積を計算し、これを基に適合する物件を紹介してもらったのですが、その中に現在の工場に当たる「御幸温泉」跡地がありました。

内覧に来た瞬間気に入り、そのあと予定していた別の物件の内覧をすべてキャンセルし、銭湯という物件がビール工場に適しているかどうかもわからず契約することを決めました。思い切りましたね。

ですが結論から言うとめちゃくちゃ適していました。

  • 大量のお湯を張り、かつ大人数が訪れても沈まない頑丈な床
  • 大量のお湯を一気に供給できる給水能力+それを短時間で流せる排水管
  • 4m近いタンクをそのまま運び込める高い天井・広い間口
  • 醸造の過程で必要な加熱のためのボイラー
  • 原料の大麦を粉砕するときに舞う粉塵を最小限に抑えるために使える個室(サウナ室)

など、ビール工場の基礎に必要な設備・構造がたくさんありました。

さらに最大の利点だったのは、

日本初
『銭湯をリノベーションしたビール工場』

という称号で、数多くのメディアに取り上げていただけました。

半分(元男湯)はリノベーションしましたが、元女湯は銭湯時代の面影そのままに、お客様にくつろいでいただけるスペースとして開放しています。

ぜひノスタルジックに浸りに来てください!

お湯の張ってない銭湯は不思議な感じですよ。

それではまた。

上方麦酒(KAMIGATA BEER)
https://kamigatabeer.co.jp