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映画レビュー ~人魚テーマにしたら大体ホラー映画になりがちですよね三選「黒人魚」「ロストマーメイド」「ゆれる人魚」

CULTURE, LIFE STYLE

河童、天狗、イエティと来たら、大体の人は人魚を思いつくかと思います(独断と偏見)。 人魚といえば、なんかディズニーとかの王子様とうんぬんのメルヘンな絵面を思いつきがちですが、なぜか実写映画化すると、大体ホラー映画になりがちなんすが、あれなんなんですかね。 ってので、気になって見てみた三選。 イメージ通り、乳は貝で隠されているのか! トイレとかどうしてるんか! では、レッツ夜の街!(ちがう)

ロスト・マーメイド

洋題 MERMAID DOWN
監督 ジェフリー・グレルマン
製作 アメリカ
2019年
94分
発売元:アメイジングD.C.

人魚あんまし重要やあらへんサイコパス映画です

ストーリー

そこは人魚の存在する世界。 ある日、2人の漁師が人魚を捕らえ、身体の部位を高額で売買するために下半身を切断してしまう。 偶然そこに居合わせた医師・べイヤーはその人魚を漁師から奪い取り、彼女を地下倉庫に隔離する。 観察を続けるベイヤーは、切断された箇所から人間の足のようなものが生えていることに気がつく。 それから100日後。 その足はまるで人間のものと同じように成長し、人魚は人間と見分けがつかない姿になっていた。 ベイヤーは自らが経営する女性専用の精神病院に人魚を移し、そこで人魚を生活させるが・・・。 施設で働くナース、監視員、心に病を持つ少女たち、そしてベイヤー医師。 次第に本性を現していく人間たちの中で、人魚に訪れた結末とは・・・。

TOPICS
  • 酒場で悪巧みするおっさん二人
  • 「人魚つかまえて一儲けしようや」
  • 「せやけど、あいつめっちゃ強いんちゃうん」
  • 「つかまえてすぐヒレ切ったったら大丈夫やで」
  • 「せやな、よし、のったで!」
  • っていう安易なプロローグで始まる物語
  • そんなすぐ人魚って見つかるんわけあらへんと思ってたら
  • 「この辺に人魚いるらしいで」「あ、おった!」ってぐあいで、あっさり遭遇
  • この辺でキナ臭さ全開
  • 謎のサイコパス精神科医登場
  • 舞台はそいつの精神病院という名のコテージみたいなとこ
  • おねーちゃん複数収容
  • いや、病院ちゃうやん
  • ぶっこまれる人魚、いや、元人魚
  • ほっといたら人の足生えてきた模様
  • そこに元患者? の幽霊登場、え? 幽霊
  • 幽霊と共謀した人魚が部屋脱出
  • 森ん中の川に浸かってたらヒレ復活
  • どういう仕組み!
  • なんやかんやで病院戻ってきたら精神科医暴走
  • 「俺人魚連れてくし目撃したやつ皆殺しや」
  • え、なんで?という視聴者を置き去りにマシンガン取り出して皆殺し
  • 実はええやつやった婦長が他のおねーちゃん等を逃しつつ精神科医おっかける
  • クルーザーの裏部屋は虐待部屋
  • 人魚もつれこまれるが、隙を見て脱出
  • と思ったら婦長達捕まって大ピンチ
  • 人魚帰ってきて精神科医倒す
  • 浸水した船から脱出して浜に流れ着くみなさん
  • あぁ精神科医ひどいやつやったなぁ
  • ってこれ何の話やねへん!
個人的感想

いや〜目まぐるしく変わる場面。 雑に展開するストーリー。 人魚のねーちゃんの全貌は決して映さないリスクヘッジ。 感情移入一ミリもできない登場人物。 これぞB級! 結局精神科医がサイコパスすぎたって話で、幽霊のねーちゃんは出てくるわ、人魚のねーちゃん、あんまし目立たへんし。 なんでも元人魚だったことを忘れて生きている人間もいるとかで、ラストに「あなたも元人魚よ」って生き残った精神病患者の、あるねーちゃんが指差されるが、全員、キャラクター性雑すぎて、覚えられへんから、え、そのねーちゃん誰やっけ、って具合。 それにしても人魚って適当に海に網はってたら捕まるそうで。 マグロと一緒にすんなや!

人魚のねーちゃんの乳はよく見えませんでした。

黒人魚

洋題 Русалка: Озеро мёртвых(ロシア語読めへん)
監督 スヴィヤトスラフ・ポドゲイエフスキー
製作 ロシア
2018年
87分

最初に言っとくと人魚出てきませんから

ストーリー

湖畔にある別荘に友人たちと静養にやって来たローマ(エフィム・べトゥルニン)。 深夜、一人で湖で泳いでいると謎の女に出会う。 その女に遭って以来、恐ろしい幻影に襲われ、日ごと体力が衰えていく。 婚約者のマリーナ(ヴィクトリア・アガラコヴァ)もローマと共に幻影に悩まされるようになる。 湖で泳いで以来、ローマの異変を感じていたマリーナは湖に向い、かつて、この湖で起きた女の入水自殺を知る。 自殺の原因を解明するごとに、女の想像を絶する恐ろしい逆襲が始まる!

TOPICS
  • ロシア美女は好きです。
  • ロシアイケメンはなんか記憶に残らん
  • 水泳の選手って設定、が人魚の登場を予感します
  • が、出てきません。
  • ええ、出てきません。
  • これまで10作品ぐらい作られただろう設定
  • それは、結婚式前の男同士の馬鹿騒ぎ
  • 大体ハメ外してやらかしてまいます
  • で、お馴染みそのパターン
  • だがしかし舞台は湖畔
  • あれ、人魚って淡水?
  • なんかねーちゃんでてきたけど、足あるで!
  • ヒレ見当たらんけど大丈夫!?
  • 終盤になって気づいたけど
  • 登場人物5人ぐらいとエキストラ数人しかおらんけど大丈夫?
  • 大丈夫ちゃうかった
  • ってやっぱし人魚出てきゃーへんよね
  • 俺最後まで諦めへんかったのに!
  • 邦題おかしいんかと思ったら洋題もマーメイドついとるやんけ
  • なんでやねへん!
個人的感想

つまり最大のミスはなんだったかというと、ロシア語読めなさすぎたんですが、多分黒人魚ってのは邦題勝手につけただけで、そもそも、そんなタイトルちゃうかったのではと、、、んで洋題調べてみたら「マーメイド:ザ・レイク・オブ・ザ・デッド」いや、マーメイドつけんなや! ややこい!

そう、つまり要約すると、逆恨みで婚約者恨んで死んだおねーちゃんが大昔いて、その呪い的なもんで、湖近辺で男襲われまくりという代物なのであった。 んで、なんか髪の毛に、その呪いがあるってので、髪ぶちってやったら割と倒せるみたいです。 なんそれ!

ロシア語の独特な響とかわいいねーちゃんに騙されましたが、ただのお化けに襲われてわーわーやる映画です。

ゆれる人魚

監督 アグニェシュカ・スモチンスカ
製作 ポーランド
2015年公開
92分
配給:ハピネット=REGENTS

正直、え、まだ続くん感

ストーリー

共産主義下にあった1980年代のポーランドを舞台に、肉食人魚姉妹の少女から大人への成長物語を野性的に描いたホラーファンタジー。 海から陸上へとあがってきた人魚の姉妹がたどりついた先はワルシャワの80年代風ナイトクラブだった。 野性的な魅力を放つ美少女の2人は一夜にしてスターとなるが、姉妹の1人がハンサムなミュージシャンに恋をしたことから、姉妹の関係がおかしくなっていく。 やがて2人は限界に達し、残虐な行為へと駆り立てられていく。

TOPICS
  • いわゆる「人魚姫」のストーリーへのオマージュあり
  • おお、確かに人魚やで
  • 「魚臭い」言われたり妙に描写リアルやで
  • あんなもんピチピチされたら困るよね
  • 私は姉のが好みやで(それは知らん)
  • 姉妹、普通に人襲いすぎやで
  • 人魚って人食うんですね
  • これぞ人魚ホラーやで
  • 水かけたらヒレ出現って都合の良さ
  • ミュージカル達にアングラクラブの模様もあり
  • 妙なロックで歌う二人、新鮮やで
  • 興行主が人魚二人で金儲けしようとする感、安易な展開でナイス
  • 恋模様絡んでてきて、ほーらこじれる男女問題
  • にゃんにゃんできへんし、ヒレ手術するでしかし
  • 無事成功!
  • って、途中で腹ひっついとらんで、裂けとるがな
  • ムカデ人間もびっくりやで
  • エログロ満載
  • ラストは人魚伝説的な収まりええ終わり方
  • 最後やからってええやつ感出さんでええから!
個人的感想

丘に上がった人魚姉妹がナイトクラブでデビューして一躍人気者に。 姉は人を貪り食い、妹は恋に落ち、人間になるべく手術を受けて〜というファンタジックでもあり、ダークなホラーテイストもあり、エログロ感もありあり。 冒頭から「人魚」っていう、ファンタジックな生き物が、ホラーな生き物にしか見えない新鮮さが、おもしろ映画。 が、ちょっと進行眠たい。 ラストは「恋に落ちた相手と成就しないと泡となって消える」というファンタジック要素も息を吹き返し、これぞ謎映画という終わり方は素敵。

ポーランドって馴染みがあまりないお国柄感も新鮮でええよね。

3つ通して所感

最初に「ゆれる人魚」を見て、人魚映画ってどやねんと思って「黒人魚」見て、いや、人魚でてきゃーへんがな、となり、「ロストマーメイド」見て、いや、雑がすぎるがな、と辟易してこれを書くにいたったわけですが。 調べてみると韓国方面の、もちょっとエンタメ感ある映画とかもあるみたいやし、考えたらマーベルの「アクアマン」って一応人魚映画の類に入るのでは(あれは、相当ひどかった)とか、思いつつでしたが、まぁこの辺で勘弁してください。

余談ですが、人魚はそもそも昔の童話では恐ろしい生き物とされていた節もあるようで、ただ一般的に知名度上げたんが「リトルマーメイド」とか、あの辺のアニメってので、そちらの認識のが多そうって実情のようですね。 ジュゴンやシロイルカとか間違われたり、実在していた? ミイラがあったり、さまざま噂はあるようですが、実際どうなんでしょね〜、私はいたら仲良くなってみたいですが、関係性が発展したら、その後どうするんやろとか下世話なこと考えてしまいます。

まーでも人生にロマンとスパイスはあった方がいい気しますよね〜。