映画レビュー ~美女には気をつけて!の映画二選「モンスター」「エクス・マキナ」
オス的あるある映画の一つとして、美女の誘惑にふらふらついていったら、「うっかり罠!」「実は宇宙人!」「実は拉致られてぼこぼこ!」とかありますが、あえてその辺をビミョーに外しての2作品をチョイス。 いやー、ベタな辺りでの “スピーシーズ” とか、ティーンの当時ドキドキしたもんですな。 レッツ、痴漢あかん!(関係ない)
モンスター 変身する美女
監督 ジャスティン・ベンソン / アーロン・ムーアヘッド
製作 アメリカ
2014年
109分
美女がとても美女
ストーリー
父親に続けて母親を亡くし、孤独となった青年エヴァン。 失意のどん底に突き落とされたエヴァンはアメリカを飛び出し、イタリアへと向かう。 南イタリアの海沿いの街で出会った美しくミステリアスなルイーズに、一目で恋に落ちるエヴァン。 二人は恋人同士のような日々を過ごし、幸せな気持ちのエヴァンだったが、ルイーズには2000年以上も様々な<モンスター>に変身しながら生き続けているという恐ろしい秘密があった――。
TOPICS
- 青年の設定が謎に切ない
- ほっときゃイケメンやのに可哀想な青年
- はっ、ここで感情移入させる魂胆か
- 自暴自棄からの旅に出る王道現実逃避青年
- ヒロインミステリアスがすぎるで
- 化け物感は後半近づくにつれ、ちゃんとでてきます
- 要は恋愛映画ですね
- ヨーロッパ? なのか映像がとても美しい
- こういうとこいくと人生リセットされる感あるよね
- ヒロインの化け物とリンクする植物の描写素敵
- (なんか腐ったり・花咲いたり)
- なんとなくロードムービー感もあり
- 映像と音楽をぼんやり見るのも楽しめる
- ラストはそりゃまぁ賛否ありかと思いますが
- ええ映画って賛否わかれるもんですよね
個人的感想
数年前に見て、いい印象があったのを最近見直したの作品。 美女は美女たる佇まいで、主人公はどうにもついて無いというか哀れ感のある青年。 のっけから、彼可哀想。 よくある宇宙人〜とかではなく、そういう生物って描写はちょっと斬新。 無理矢理感なくはないけど、割とナチュラルに楽しめます。 その後どうすんねやろ、とかそういう野暮なのはおいといて、感情移入もっていくストーリーと、石畳とかの「ヨーロッパ!」って感じの景色も、めっちゃ綺麗で、さらっと見れる映画です。
最終的に、あんなもん見せられてよーつきあうなという気もする作品ではあります。
エクス・マキナ
監督 アレックス・ガーランド
製作 イギリス
2015年
108分
同情や無利益に誰かを助けたいと思う人間の心を無下にしちゃうアンドロイド
ストーリー
世界最大のインターネット会社でプログラマーとして働く男。 ある日、社長の所有する別荘に滞在することになった彼は、そこで美しい女性型ロボットに搭載された人工知能のテストという不可思議な実験に協力することになる。
TOPICS
- よー考えたら登場人物すくねっ
- よーできたアンドロイド感ですが、よーできててかわいいです
- 考えたら出てくる人みんなかわいいな
- 内容はまー、ターミネーターみたいなもんです
- 突拍子もない設定ではありますが妙な説得感
- 仕事やしなと割り切った人間関係
- 気がつけば感情移入して周り見えなくなってる
- 何が正しくて、どの価値観にそうべきか
- 見失って、自分も見失って
- そして何もなくなってしまった
- 、、なんか、そういう現実とも置き換えれる感
- ロボットやし、AIやし
- そういう役割の存在やし
- という前提が気がつけば覆されるほどに没入した時
- 誰の掌で遊ばれていたのか気が付く作品
個人的感想
なんか先入観なしに見たら、とんでもなく洗練された映画でした。 デザインのUIとかはAppleのそれっぽいし、とにかく、スタイリッシュ。 ITのおっさんがオフィス(に類似する場所)でサンドバックしばく感じもイメージに近い。 ようよう調べたら、マッドマックスとか差し置いて、アカデミー賞の視覚効果部門とってたりと、世界的な評価も高いSF映画。 といっても、わかりやすい銃撃戦や色恋沙汰はないし、いわゆる低予算映画の部類ではありますが、一言で言うとセンスの塊感ありありで、気持ちよく見ていて、ラストで「おっ」とさせられます。 おすすめ作品。
AIやし半分機械みえてるのに気がつけばのめりこんでいく自分
2つ通して所感
「モンスター〜変身する美女〜」は、なんつーかノリ的には宇宙人映画のそれと近しい感じはありますが、彼女自身も自分の運命に戸惑い、主人公との出会いで変わろうとしているあたり、一線を画する内容。 まぁ平たく言ってしまえば、恋愛映画ということになるんでしょうが。 グロイモンスターの形態も出てくるし、ラストは、それどうなん感もありますが、割と楽しく見れます。「エクス・マキナ」は蓋開けたら、いわゆるところのAI暴走系作品ではありますが、単にそれで終わらない要素が、演出・脚本・デザインと散りばめられていて、見応えあります。
美女という名の目の前の誘惑に身を任せ切って、現実と言う名の常識に別れを告げるのも、それはそれ一つの幸せの形かもしれへんけど、気がつけば身を滅ぼすパターンもあるという覚悟を持って臨みたいもんですね。 と思う次第でした。
いや、わたしゃ臨みませんけどね。