映画レビュー ~設定出オチのわけわからん映画「壁の女」~
一定距離に近づいたら死んでしまうとか、電気消したら何かに襲われるとか、設定聞いただけで期待値爆上がり。と思いきや、、フタあけたら、なんやそのストーリー!とツッコミどころ満載の面白映画が一定数存在するわけですが、最近見たヒット作品に本作があります。いやー、なんなんだ一体と思いつつ、私が割と好きの類。
壁女
監督 マイケル・メダリア
2015年製作 / 82分 / アメリカ
配給:イオンエンターテイメント
ストーリー
創作に行き詰まる、芸術家志望の男ヘルマン。彼は実家からも追い出されようとしており、自暴自棄になっている。そんな時、芸術家として成功した叔父のフェリックスより、所有するアパートの一室を貸すという申し出を受ける。入居早々、ヘルマンは部屋の壁に空いた穴の向こう側から語りかける女の声を聞く。女の声はヘルマンに創作のインスピレーションを与え、彼を芸術家としての成功に導く。ヘルマンの人生がうまく転がりだした・・・
ストーリーだけ
も少しまとめると
とりあえず壁に女がいます。んで、その部屋に住んで、壁の女とうまいことやれば、人生成功しちゃうっていう御伽話感です。
が、壁の女って、なんか埋め込まれてるとか、隣の部屋の〜とかではなく、文字通り壁が女のようです(書いてて頭に?がわく)んで、壁の穴から、部屋に住む芸術家諸君に必要な何かを出してくれる(ドラえもん感)って謎設定。
で、売れない芸術家くんは、壁の女が出す材料を使って作品作っていくうちに成功を収めていくわけですが、どうも、この壁の女さん、人間女子のように嫉妬心ありありで。
そっからはご想像の通り
ツッコミどころはそりゃもう満載
- そもそも壁から出して成功する「それ」なんやねん。
- 壁から出る血
- 性的欲求ありありな壁ちゃん
- 壁の穴とアレしちゃうってどういう作り
- けっこう怪我人とか死人でてますが、あれの処理は
- 恋敵出てきたら謎の煙で昏睡ってまじ妖怪
もちろん、で、壁の女なんやってんという謎満載。
なんとなく見れてしまう感
ストーリーとか書いてると、なんやこれ、と思うわけですが、なんとなくテンポ感もよく、壁女の声のトーンも妙にエロかったり、壁女目線が「覗き」感もあったりと、ちょっと普通の映画にないテイストで先を追ってみてしまいます。出てくるおねーさん達も可愛いし、イケメンの類も多いのも要因か
改めて壁女ですが
どうも、その穴が口になっているようで、それを使ってオーラルセックスもできるし、近づいたら主人公の的に噛みついて内臓を引き摺り出したり、家の管理人のねーちゃんに襲いかかったりできるようです。
うーん、謎設定。
結局何を伝えたかったのか
最終的に、穴の力を知った人々は、俺も私もと恩恵に預かろうと群がってくるし、自分の実力ではないことを知った主人公は去ろうとするし、部屋を紹介してくれたおじさんは成功した模様ですが、一言で言うと
まー真面目に生きましょうね
ということなのだろうかという、ありがちな推測。誰かの力で富と名声を得たところで、いつかは枯渇するものよねとも思います。が、一方で、一時のものでうまいこと富を得ることができて、それをうまく運用できれば、元々の才能がなかっても人生うまくいくものなのかもしれへんなと、いずれにせよ、自分には全く縁のないことをぼんやり考えるのでした。