ART SHODO EIGHT:2021年9月10日(金)〜9月18日(土)
2021年9月10日(金)より中目黒 MDP GALLERYにて、山本尚志キュレーションによる「ART SHODO EIGHT」展が開催されます。
2017年に「現代アート書道の世界」(キュレーション・山本尚志)が、新宿高島屋で開催されて以来、「What’s SHODO?」(MARUEIDO JAPAN 2020年)、「書をアートへ」(東京画廊+BTAP 2021年)、などが行われ、近年にわかに注目される現代アート書道。本展では山本尚志+期待される7人の新人を紹介する。
ART SHODO EIGHT
2021年9月10日(金)〜9月18日(土)
出展作家
奥平将太
木原光威
セキマリエ
曽田浩隆
Tosen Iwasaki
南岳杲雲
森本順子
山本尚志(特別出品)
奥平将太は、自身の行き先と行き先をボールペンで結び、その目的地点毎に大小様々な「ル」と彫られた 印を押すコンセプチュアルな作品、「作ルール」を発表。
木原光威の作品「柵」のシリーズは、どうしても超えられない人と人との垣根をテーマとし、井上有一が一字書に込めた「想い」の表現から、構造主義的に一歩進めたような、印象的なアイコンのような文字。
セキマリエは、職場にあるおびただしい数のプラスチックパッケージから、環境についての問題提起として、アクリルボックスに文字を書くシリーズ「己」を展開。
曽田浩隆は、初め画家であったが、やがて書と出会った。
抽象的な非文字的表現を行った後、「他文化の受容体」としての日本語に着目し、戦後GHQが強いようとしたローマ字から着想を得た「漢字ローマ字交じり文」という架空の表記を書いている。
Tosen Iwasakiの書は、あるスクエアの中に暴走する線の集合体だ。
それは、作家のどこまでも長い直線を書き連ねたい欲求に起因する。そこにストレートに表されているのは、彼女の言葉であり、一行詩だ。
南岳杲雲は、書道界の地位を全て捨てて現代アートに挑んできた。
80年代から現代アートと伝統書の融合を試みつつ現在に至る。今回の作品「集」は、キース・ヘリングのような均質の線質を古来の篆書に喩えた表現となった。
森本順子の書は、常に自由だ。何を書いても構わない。何をどう見ても構わないのである。
作品「次男の言葉」では、文字は書かれていない。言葉を読むことが出来ない彼の言葉は、身近な物体の数々。言葉が書かれない書がここに誕生した。
山本尚志は、「モノに物の名前を書く」ことからスタートし、そのシニフィエ(物の意味するもの)とシニフィアン(ここでは名前を書く行為)の狭間を行き交う。今回は13年前からの連作している「ふえ」の最新作を発表。
会期:2021年9月10日(金) ~ 9月18日(土)
開廊時間:11:00~19:00(※最終日は18:00まで)
休廊日:日・月・祝日
観覧料:無料
会場:MDP GALLERY
住所 | 東京都目黒区青葉台1-14-18 1F |
アクセス | 東急東横線 中目黒駅正面出口より徒歩8分 代官山蔦屋書店から徒歩7分 東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩15分 |
TEL | 03-3462-0682 |
WEB | http://mdpgallery.com/ |
SNS |
協力:ART SHODO FESTA / ユミコチバアソシエイツ
曽田浩隆「戸口の会話 A No.12」2021年 15.4cm×22.6cm ©️Hirotaka Soda
Design:Yuichi Sakamaki
※ 新型コロナウイルス感染拡大の状況、政府・自治体からの要請等により、予定が変更される可能性がございます。詳しくは会場のHPやSNSにてご確認ください。
山本尚志 プロフィール
書家・現代アーティスト
1969年広島市生まれ
1988年、東京学芸大学の書道科に進み、直後に井上有一の作品に触れる機会を得る。
「自分だけの字」を書くことを決め、20歳の時に自室にて「山本尚志書家宣言」を行い、以来、書家を名乗る。
ウナックトウキョウにて井上有一カタログレゾネの仕事に従事した後、有一から離れる決意を固める。
2004年に美術評論家・海上雅臣氏に井上有一を顕彰する展覧会「天作会」の設立を打診され、34歳の時、ついに作品発表の機会を得る。
天作会を12年間続けたのち、2015年にウナックサロンにて初の個展「マシーン」開催。この展覧会で注目を集め、2016年には大和プレス編集による作品集「フネ」(YKG パブリッシング)が刊行される。
2016年、コンテンポラリーアートギャラリーで初めての個展「flying saucer」をユミコチバアソシエイツで開催する。
以降、2017年個展「Speech balloon」(富山・ギャラリー NOW)、個展「バッジとタオル と段ボール」(東京・ビームスジャパン・B ギャラリー)、個展「ドアと光と音とガラスと水」(名古屋・gallery feel art zero)、2018年4月、世界初となる書道専門のアートフェア「ART SHODO TOKYO」にて、キュレーターを務め、以来数多くの書道系現代アートの展覧会を手掛ける。