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この秋絶対に見逃せない5人の個展をご紹介 ②

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引き続き、この秋絶対に見逃せない5人の個展をご紹介したいと思います。

素晴らしいアートの数々に是非触れてみてください。

この秋絶対に見逃せない5人の個展をご紹介 ①

最後の砦 / 藤飯千尋

次にご紹介したいのが、令和元年亀高文子記念 赤艸社賞受賞作家の 藤飯千尋 さん。

彼女の描く絵は怒りや悲しみといった感情をダイレクトに伝えようと試みる作品が多く、社会的な問題に対しても訴えかける作品です。

人の心の内に起こるさまざまなことは、身ぶりや態度、顔の表情などにあらわれますが、心の動きはなかなか簡単に解るものではないです。しかし、その人の悲しみや怒り、苦しみを藤飯さん自身の心を通して表現しているように感じます。

吸い込まれていくような表現を是非ご覧ください。

展示概要
藤飯千尋展「最後の砦」

社会の不条理や人間の醜悪さ、それらに触れた時に湧き起こる怒りや悲しみをテーマに制作。流木に和紙を貼り重ねた立体も展示している。平面が未来、立体は過去を表している。

– 人の痛みや悲しみに触れると、それを描かねばと思う。そのことを世に知らせねばと思う。私たちは今、歴史の転換期にいるのかもしれない。社会の暗部、人間性の本質が曝け出されてゆく。「最後の砦」、私達にとって本当に大事なもの、それを守ることができますように。- 藤飯千尋

期間 10月24日(土)
– 11月4日(水)
会場 ギャラリー島田(1F TROIS)
〒650-0003 神戸市中央区山本通2-4-24 リランズゲートB1F・1F
TEL 078-262-8058
時間 11:00 – 18:00(最終日16時まで)
入場 無料
詳細 http://gallery-shimada.com/?p=6981&fbclid=IwAR2w7LtAGdR0m1epS9yoXUoc4IL377S5XcUR2O9ySCG9bV14bieIC-sMTfY
認識の向こう側 / Nao Morigo

続いてご紹介したい芸術家さんは Nao Morigo さん。

彼女は目に見えないものから感じるエネルギーや、伝わる感覚からイメージしそれらを意識的に、もしくは無意識的に制作してるように感じます。

彼女の身体と世界との直接的な交流や、間接的な交流を繰り返しながら、作品と対話し、彼女独特な世界観が表現されているのでしょう。

私たちが見ることの出来ない感覚やエネルギーを視覚化させようと試みられた、表現を是非ご覧ください。

展示概要
認識の向こう側
The other side of recognition

<経緯>
1999年アメリカ留学時に、自分のつたない英語をすごい集中力で聞き取ろうとしてくれるアメリカ人を見て、コミュニケーションを取る人と人の間にはす ごいエネルギーが存在していると感じ、それを版画で表現。またこのアメリカ滞在時に、ヨーロッパに一人旅行へ。当時の旅のスタイルは、主に計画を立てず偶然出会ったり起こったりする事を楽しむスタイルだったのだが、偶然を装った出来事は、自分の無意識の中で操作された(意識された)必然なのかもしれないと感じ、2000年より「偶然と必然」「意識と無意識」をテーマに制作を始める。

1998年に制作した新聞のコラージュ作品をヒントに2009年より、旅から持ち帰った新聞をコラージュした風景画 “trip to…” シリーズを制作。新聞はその街や時代をストレートに表現したツール。それを絵の中に入れ込む事で、単なる風景にとどめず「現地のその時」を組み込もうとした。2015年新作を生み出したい思いで散歩に出かけると、過去の時間に引き込まれるような奇妙な感覚に包まれ恐ろしくなった。その時に始めて、世界で共通して定義されている「時間」は人間によって作られたものである。と認識。

では、一体
時間とは本当はどんな物なのだろうか?

<認識の向こう側>
「時間」という1つの当たり前が、当たり前でなくなった時、自分が普段魅了されている風景すらも、夢と現実の見分けがつかない感覚に包まれる事もあり、1998年に生まれた「意識のドローイング」で表現した不思議な線で風景画を作成。幻のような、夢のような そんな不思議な風景は、埋め込まれた概念や、実際に見えている物に対して疑問を投げかける。あなたも、認識の向こう側を探ってみて欲しい。

期間 10月26日(月)
– 11月7日(土)
会場 gekilin.
〒530-0047 大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル4F
TEL 090-6032-3560
時間 11:00 – 19:00(土日17:00まで)水曜休み
入場 無料
紀光個展 -散華- Aki solo exhibition

最後にご紹介したい作家さんは 紀光AKi さん。

彼女は制作は祈りだとおっしゃっています。

抽象という言葉には、どこからか、何かから、形を引き出すという意味が含まれています。

彼女の心の中の気持ちや想い、ものや情景から感じとった感覚、目には見えないイメージを自分の表現したいもの向き合い、線や色で創造的に表現されています。

描くことで漠然とした感覚やイメージがより確かなものに変化しているように感じます。

そしてそれは彼女の生であり祈りであるのです。

是非ご覧になってください。

展示概要
紀光個展 -散華-
Aki solo exhibition

散華とは仏教の儀式において花を撒き花の香りによって鬼神を追い払う意味がある。

これまで「散華」をテーマとして描いては密かに捨て続けてきた。

私の制作は作品を遺すことを目的としない。人目に触れず無くすことも一過程であった。

生まれては消えてゆく。散る様こそ「生」を感じる一瞬である。

私にとって制作は祈りであり平和を願う「散華」である。

今回は『アート◯美空間Saga』2回目の個展となります。

残りの人生の中で叶えたい3つの個展。
そのうちの1つが「散華」です。

「散華」をテーマに展開した抽象画を再構成し展示します。

期間 10月31日(土)
– 11月8日(日)
会場 アート◯美空間Saga
〒650-0011 神戸市中央区下山手通2-13-18 観音寺ビル1階
TEL 078-321-3312
時間 11:00 – 18:00(最終日15:00まで)
入場 無料
詳細 https://sagakuukan.exblog.jp/240625620/?fbclid=IwAR1DvbDMFVEDpqj-4SrEo6K3BIgz6UoN4inZAyEpj_3IB0wWIt-WHXZ3d1U