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ジャポニズム 春のススメ

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今年の鬱陶しい花粉もようやく落ち着いてきたこの頃ですが、いろいろとすっきりしない日々が続いてますね。 春は春らしく気持ち良い音楽を。
というわけで、今回は春に聴く私的オススメ盤を紹介させていただきたいと思います。
春を題材にした曲は “さくらさくら” くらいしか思いつかなかったので、個人的「春っぽい」、「春に聴きたい」な盤をピックアップしました。

ジョージ大塚トリオ
YOU ARE MY SUNSHINE / THREE BLIND MICE(’74

ジャズドラマー、ジョージ大塚によるTHREE BLIND MICEからのトリオ作品。 市川秀男のリリカルで軽快なピアノがアルバム通して明るい雰囲気感を出していて、陽気なジャケットのイメージとマッチしてる感じがイイですね。 中でもオススメな “HOT CHA” は別テイクもいろいろあるけど、この盤収録のテイクが断然いいです。 ソウルフル、かつファンキーなジャズで非常に心地の良い曲。 まさに今の季節にピッタリな芝生でピクニック的な曲ですね。

山下洋輔イントロデューシング国仲勝男
暖流 / FRASCO(’79)

山下洋輔プロデュースによる沖縄のベース奏者、国仲勝男の’79年録音。 この中でも特にピックアップしたいのが、LPのB面にあたる3曲。 “ウガンジョ” のベースソロからの、アフロカリビアンのようなリズムの “カプランガ”。 同じ沖縄、宮古島の現行ジャズバンドBLACK WAXの曲にも同じようなリズムの似た曲があるけど、同郷としてどこか通ずるものがあるのかも知れないですね。 そして、 “ナーナ(石垣島平野)〜カウンタークロックワイズトリップ” これがまたいいんですよ! 石垣島平野を描いたナーナのベースソロから、坂田明のカウンタークロックワイズトリップへと展開する流れ。 個人的には沖縄のジャズは南アフリカのジャズとどこか通ずる感じがしてて、なんてゆうか島独特の雰囲気なんですかね。 大地を感じるというか。 日本の民謡とアフリカの民族音楽が通ずる感じと似てますね。

明田川荘之、楠本卓司、本田珠也
AFRICAN DREAM / AKETA’S DISK(’16)

そして、アフリカっぽい流れからの最後はこちら。
中央線界隈の重鎮、ピアニストの明田川荘之による変則トリオでの録音。 ピアノ+ツインドラムという編成で “ST.THOMAS” や “TENNESSEE WALTZ” など素晴らしい演奏です。 中でもやはり氏の代名詞でもある “AFRICAN DREAM” でしょう。 これこそアフリカの大地をおもわせるようなメロディとツインドラムによるかけあいがおもしろい。 今最も勢いのあるドラマー本田珠也を起用し、曲の後半には5分にも及ぶ白熱のドラムバドルが最高にかっこいい名演です。 こちらは再演版。 初演版のLPは残念ながら持っておらずいつか欲しいのですが・・・汗
とにかく永遠に受け継がれる名曲です。