映画レビュー ~違う意味でのB級映画二選「セミマゲドン」「モンスターハンター」
いわゆるところのB級ホラーというと、ゾンビだサメが出てくる作品やどっかで見た事のある宇宙人ものといった作品が該当しそうなもんですが、予算アホみたいにかけてる割に内容スカスカやがなという作品の方が、エコという観点からすると誰にも優しくないB級作品って気しますよね、と思う昨今。 偶然同時に見たこの2作品が、真逆いってる割にどっちも大概のB級感だったのでまとめてレビュー。 レッツAの次はB!
モンスターハンター
監督 ポール・W・S・アンダーソン
製作 アメリカ
2021年
104分
東宝、東和ピクチャーズ
ガチでひどい
ストーリー
エリート特殊部隊を率いる軍人アルテミスは砂漠を偵察中、突如発生した超巨大な砂嵐に襲われ、必死に逃げるものの一瞬にして巻き込まれてしまう。 強烈な突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが目を覚ますと、そこは元いた場所とは違う見知らぬ異世界だった。 その世界には近代兵器の通用しない巨大なモンスターが跋扈(ばっこ)し、そんなモンスターの狩猟を生業とするハンターがいた。 アルテミスは元の世界に戻るため、次々と迫りくる巨大モンスターと激闘を繰り広げていく。
TOPICS
- ミラジョボビッチは可愛い
- ミラジョボビッチすんごい強い
- ミラジョボビッチのイメージビデオ
- ストーリーの雑さたるや
- まさかの異世界転生
- 途中出てくる人々の背景謎
- 序盤40分ぐらいは寝てて大丈夫です
- モンスターはすんごい
- でも、全然でてきまへん
- 戦って
- 逃げて
- 戦って
- 一応勝って
- まだまだ続くぜ感で
- なんとなく終わる
- 音楽はうるさい
- 衣装はひと昔感
- 多分ゲームファンブチ切れ
個人的感想
モンスターハンターといえば、多分プレステぐらいから始まったであろうの通信協力型アクションゲームと認識している。なんかキャラクター育てて、仲間と協力して、バカでかいモンスターと戦う、的なやつで、とんでもない迫力の人気ゲーム、、、だったように記憶している。 なので、きっと楽しみにしていたゲームファンの人も多数いたんではないかと推測されるが、その内容たるやひでえもんであった。
とりあえず国連軍がまさかの異世界転生っていう、近頃スマホで見かける中身ペラペラの漫画ばりの始まり。 この時点で賢明な人々はキナ臭い匂いを感じとられるかと思われますが、、。 そっから、謎の現地ハンターと喧嘩した後仲良くなって、協力してあのでかいモンスター倒すぜ、的な流れですが、この件がめーーっちゃ長い。 急に恋展開とかブっこまれなくて、そこはなんとか良かったんですが。 だらだらハンターとのやりとりを経て本体っぽい人々と合流してモンスターと戦うのも、なんか急展開やし視聴者おいてきぼり。
極め付けはモンスター現実世界に引き寄せてしまい、そこで再び戦い! ってどんなストーリーやねん。
とりあえず金がかかってるのはよくわかりますが、世の中金だけやあらへんのやでとしみじみさせてくれる作品でした。
ミラジョボビッチが可愛いという印象で始まり終わる映画。
セミマゲドン
洋題 CICADA!
監督 デビット・ウィリス
製作 アメリカ
2018年
82分
映画会社コンマビジョン
キャッチコピーは「全人類虫の息」
ストーリー
元メジャーリーガーだが今や落ちぶれる一方のジョニーは鬱屈した日々を過ごしていた。 そんなある日、突然変異によって巨大化した殺人ゼミの大群がロサンゼルスを襲撃、平和な街は大パニックに陥ってしまう。 生まれ故郷を守る為、ジョニーとその仲間たちは米軍ですら歯が立たない最強セミ軍団の退治に乗り出す事に。人類とセミの最終戦争《セミマゲドン》が今始まる!
TOPICS
- こういうキャッチコピーつける仕事したい
- 原題は「セミ」です
- 17年地下で異常繁殖したセミ
- 巨大化して50cmぐらいになります
- 群で人を襲います
- 最終戦争的ですが一つの街の話です
- セミは色々あって爆発します
- バットでどついたら壁にぶつかって爆発します
- そのうち、ほっといたら死ぬみたいです
- セミははりぼてです
- 発泡スチロールで夏の工作で作れるやつです
- 無駄に人はバタバタ死にます
- 命は大切に
- こんな人間って脆かったっけってぐらいに首が飛び交います
- 主人公は落ちぶれた元メジャーリーガーです
- 場末のおばちゃんストリッパーとデキてます
- ストリッパーは、メジャーリーガーの親友と浮気がち
- いちゃいちゃが目に毒
個人的感想
個人的に、前述のモンスターハンターよりコスパ的にも斬新さ的にも格段に上だと思われますが、いわゆるところのB級ホラーですら風上にも置けないZ級映画です。
ちなみに制作の映画会社コンマビジョンってとこは、話題の「ランドシャーク / 丘ジョーズの逆襲」「必殺!恐竜神父」なども世に送り出している安定の会社です。 最高。
絶対にワザとだとしか思えないすんごい棒読みの演技に始まり、これ以上の低クオリティってあるんかっていうセミの造形。 しかし、エンドの撮影現場やNG集見てるとすんごいDIYで現場楽しそうやし、ちょっと参加したくなります。
なぜ元メジャーリーガーがバット一つで戦う事になっているのか(しかもすんごいドヤ顔)んで、セミが爆発する件もいまいち腹落ちしないし、おねーちゃんはヒロイン感ないし、最後まで疑問は残りますがとりあえず微笑ましい。 思考停止で楽しめるという点で、エンタメってこうでなきゃと思うのでした。
いざって時のためにバット買っとこうと思いました。
2つ通して所感
バイオハザードシリーズも最初の2作ぐらいは、割と話題になった気もしますが、「何があっても最後まで生き残るミラジョボビッチの安定感(厳密にはちょっと違う)」「どんなシャワーシーンでもタオルは外れないミラジョボビッチ感」しか記憶に残ってない気がします。
一応完結したみたいでラスト見ましたが、ミラジョボビッチかわええな、という印象しか残りませんでした。
モンスターハンター、やっぱりかのそんな彼女のイメージフィルム感しかありませんでした。 ですよね。 あの手の無駄に金だけかけた映画公開するんならもっと他にあるやろと思うわけで(でも、セミマゲドンではない)、なんとなく最後まで見ましたが、まー無駄感半端なかったです。
かたや、セミマゲドンは斜め上いくチープ感にレトロ感に昭和感。 人バタバタ死んでいきますが全然悲しくない非現実感(でも教育上、お子様にはおすすめしません。)は、最初の低すぎるハードルから、これが80年代ではないという現実に恐れ慄きながら楽しめる事必至。
エンタメとは、ええ映画とは、と考えさせられる2作品でした。 予告だけ見ればお腹いっぱいなので、ぜひ!