
狩猟 / #1 初猟
※ いのちを考える意味で、多くの人に読んで欲しいですが、血生臭い表現や描写が出てくると思いますので自己判断で拝読ください。決して無理しないでください。
#1 初猟
猟師さんに同行させてもらったり、解体のお手伝いをさせてもらって、前々から興味のあった「狩猟」。
一昨年の秋、思い切って罠の狩猟免許を取得しました。
狩猟というと、皆さん鉄砲のイメージが強く間違えられるのですが、銃猟と罠猟では免許が別で、僕は罠の免許です。
『箱罠』と言って檻を使った大掛かりな罠や、『くくり罠』と呼ばれる、脚をワイヤーで括る罠を仕掛けます。
1年目は、師匠の狩猟のお手伝いをして罠の掛け方から、解体まで教えてもらいました。
そして迎えた2年目の今期。
昨期は何も出来ずだったので、これが僕の初猟です。
狩場も紹介してもらい、しっかりと準備もしていざ入山。
まずは歩いて、獣道の探索。
誰も入ってなかった山だけに、あちらこちらに獣の気配。
気配を辿りながら、くくり罠を掛ける場所を探る。
餌場も作り、猪達が集まるように誘導します。
11月15日、狩猟解禁日。
合ってるのか半信半疑で初めての罠掛け。
銃猟と違い、その日に結果が出ないのが罠猟。
猟期が終わるまで見廻りの日々が続きます。
3日目。
罠に変化が。
何か掛かってます。
恐る恐る近づいてみると、太い尻尾はシマシマ模様。。。
初の獲物はアライグマでした。
可愛らしいイメージのアライグマですが、かなり気性は荒く、鋭いキバも持っていて、危険です。
アライグマの性格は狂暴!かわいい見た目に反したその危険な生態とは|害獣駆除110番
https://www.gaijyu-b.com/news/20190212-2.php
農作物を荒らす困った奴ら。
繁殖力も高く、人間が感染すると厄介な病原菌を持っていたりするので駆除対象となっていますが、ここにも人のエゴを感じます。
もともと日本にはいなかった外来種。
しかし一昔前、アライグマをペットにするブームがあったらしく(ラ〇カルの影響)大量に輸入。
ただ、前述したように気性が荒い。。。
世話するのを放棄した飼い主達が森へ捨てるなんて事が多くあったようです。
勝手に知らない国に連れて来られて、ペットとして飼われて、手に負えなくなったら捨てられて、繁殖したら害獣扱い。。。
アライグマからしたら、たまったもんじゃないですね。
それでも僕らにも生活がある。
農作物に深刻な被害が出ている農家さんも沢山います。
なので、心苦しいですが殺めます。
できるだけ苦しい思いしないように、考えます。
できるだけ命を無駄にしないように、食肉としての可能性を考えます。
皮を剥ぎ、精肉しました。
まだ3日目。
人として色々考えさせられる初獲物となりましたが、罠がしっかり作動し、またその罠に獲物が掛かった事は、猟師としては少しばかり自信がつきました。
この記事を書いている今もまだ猟期中。
アライグマの肉を美味しく食べることができたのか、
猪は獲れたのか・・・
つづく。