魚の三:野生採取株とファームもの、レア水草とは??・・とか言ってたら緊急事態!? / 打と居と魚
野生採取株とファームもの、レア水草とは?
さて、ここに水草について来るタグが3枚有ります。
どれが、最もレア(つまりは高価)な水草でしょうか?
正解は・・・、1番地味なこれなんですね~。
これは、水生植物採集を生業とする方が、現地(世界各地です)採集したモノに付いて来るタグでして、植物名、採集した場所が書いてあります。
シリアルNo.も!!
シリアルNo.??
ほなこのシリアル「AZ0819-4」でググりますと・・・、
スコーーン!!
Bucephalandra sp “Deep Purple” from Kapuas【AZ0819-4】
https://pokoujiaz.exblog.jp/239533019/
あら~、採取した日付も、現地でどのように生えてたかも、わかっちゃいます。 なんて浪漫・・・。
日本人の有名な採り子さんは、2~3人かなと思われるのですが、その方々のルートからのものは、〇〇便、××便、と呼ばれます。
いわゆる、ワイルド株ですね。
残りのタグは、ファームで増殖されたものについているタグです。
先ほどの「ワイルド」に対して「ファームもの」です。
水草ファームも世界中にある模様で、一番左のアクアフルール社はオランダ、日本でも中々のシェアを誇るトロピカ社はデンマークが本拠地、その他、台湾やインドネシアなどにも大きな水草ファームがあり、日本にも阿蘇山の麓にあったと思います。
ファームものは一旦問屋さんを介して小売店へ卸されますが、〇〇便的ワイルド株はショップさんに直で卸されてるんじゃ無いですかね。 なので、量販店さんではお目にかかることはないです。
そういや、魚の1で「レアで高価な方が育成が難しい印象」と書きましたが、改めて考えてみると、あくまで印象であって、例えば、一番左のタグの「アヌビアス・ハスチフォリア」は、タグのように立派な草体で水面を突き破るくらい多くなるはずなのですが、我が家では矮小化の一途。
かと思えば、真ん中のタグ「ミディアム(育成難易度)」と書かれた、明らかに珍奇植物としか言いようがない見映えの、通称レースプラントことアポノゲトン・マダガスカリエンシスは花を咲かせるくらい繁茂しました。
この先どうなる?レースプラントの花|木村和人ブログ
https://ameblo.jp/kazutokimura/entry-12498187177.html
ここかと思えばまたあちら。増殖株とはいえ元々ワイルド株であったこちらのブセファランドラsp.カプアス2(AZ便)は、2018年の7月に導入のたった一株が、20倍だかそれ以上倍に増殖し、今や前景草の役割を担っています(成長の遅いと言われるブセファランドラで前景草・・・ニンマリであります)。
う~ん、結局「水が合うか?」に尽きるんですよね~。
そして、例のシリアルつきタグのブセはと言うと・・・、
2019年10月に導入した後、一旦は根茎だけになったものの、ここ一年で葉っぱが出てきてよかったな…のレベル。 植木鉢でソイル(水草などを育てる際に使用する土を粒状に焼き固めたもの)で養生中です。
・・・と、他にも、ワイルドものの増殖株 / 純ワイルド株 / ファームもの、と育つもの / 育たない物 / 溶けるもの、色々なわけですが、「レアで高価な方が育成が難しい印象」と言うのは、やっぱりある意味正しくて、それは精神的痛手が大きい分印象に残りやすい、と言うことでございましょう。
そら、レアで高価なものの方が、ね・・・。
あーー!なるほど。
ほんで買うもんがドンドンそっちにシフトしていってるから、尚更負の印象が溜まっていってるって事か!
・・・とか言ってる場合じゃねぇ!!
ある朝、起きたら飼育水が見たことのないくらの白濁!!
サカナ達、大量死!!
緊急事態
犠牲者
- シルバー・フライングフォックス・・・2名
- アベニー・パファー・・・2名
- ミクロラスボラ・アクセルロディ・ブルー・・・3名
- スファエリクティス・セラタネンシス・・・1名
- ラミノーズ・テトラ・・・1名
- オトシン・ネグロ・・・6名
- コリドラス・ジュリー・・・1名
生き残り
- コリドラス・アエネウス(アルビノ)・・・1名
- レッドチェリー・シュリンプ・・・30名強
- ヒラ巻貝・・・多数
- 水ゲジ・・・多数
設備チェック
- 水温(ヒーター)異常なし。
- フィルター正常に稼働。
- 二酸化炭素添加器具異常なし。
体調4センチ前後の熱帯魚達・・・。
自然環境下での寿命は1年と言う種類もおり、水槽環境下では2~4年と言われています。
私の経験では、体調不良の兆候もないまま亡くなったり、体調不良 → 薬浴中に亡くなったりと言うこともあり、ペットと言うにはあまりにも早く死にすぎるのです。
実はその事が、私が水草栽培へと大きくシフトした理由の一つでもあります。 2019年からのお魚導入は、頑強なコケ取り生体であるシルバー・フライングフォックスのみ・・・だったのに・・・。
そんな事を考えても事態は変わらないので、原因を究明せねばなりません。 アクアを始めて以来の、最大にして最悪の事故の原因を。
真っ先に疑ったのは病気の蔓延ですね。
薬品、アンモニア等の水質以上に対して、サカナよりも敏感なエビ達は生きているし、設備異常も無し。
なのにこれだけの大量死、しかもたった2名(後ジュリー永眠)生き残ったコリドラスもぐったりしているのだから。 サカナ特有の病気??
ただし、白濁りの原因がわからぬ・・・。
この日は昼の仕事だったので、「作業する時間は無いし・・・」と思いながら、現場までの道中で立ち寄れるショップを脳内ピックアップ。
プロの意見も聞いておこう・・・
って、あ!!! 冷凍アカムシ!?
車中で思い出す・・・。
何か問題が起こった時には「普段と違う事をしなかったか?」を特定して問題の切り分けをするのが、アクアの掟であります。
2週間前から冷凍アカムシあげてんな~。
ひょっとして、古かった?? 冷凍なのに??
など考えているうちに、藁にも・・・な心持ちで、あまり知らないショップへ到着であります。
オタクな店員さんが見つかりますように・・・でビンゴ!助かった。
こういう時は、自分より知識が有る店員さんじゃ無いと、ダメです。絶対に。
で朝の状況と、思い出したアカムシの事を話すと、やはり、賞味期限切れでした。 冷凍とはいえ賞味期限(2年ほど)が切れると、それは危険な物質となるようです。
導き出された答え
■ 古いアカムシを食べた事・・・というよりは、残滓・フンの発したアンモニア等有害物質の蓄積が水槽内浄化(濾過、エアレ等)の閾値をある朝突破。
■ それにより、酸素不足が発生 → バクテリア死滅 = 白濁はバクテリアの死骸。 有害物質による影響と酸素欠乏は上層・中層魚を全滅させた(サカナより弱いはずのエビは、下層に逃げる事ができる&底層魚たるコリドラスは生き延びた)。
そして、提案されたのは・・・
そうは言っても、何らかの病原菌由来の可能性があるので、水槽および濾過器、ろ材の煮沸消毒を伴う 完全なる リセット(※) が望ましい。
とのこと。
残念ながら、その日から向こう一ヶ月はリセットする時間は無い・・・。
。。。つづく。。。
※リセット・・・水槽内のものを全て撤去して、一から新たに作り直す作業。生体の仮住まい、水草避難用の水槽を別途用意する必要があり、最低でも丸二日の作業が必要。 全く何もない状態からの「立ち上げ」より時間を要する。更には水を作る(・・・すなわち、アンモニア → 亜硝酸を分解するバクテリアを発生させ育成すること)為に、生体を入れ無い状態で水をフィルターで「回すだけ」の作業が必要。 これにかかる時間は1週間とも、1ヶ月とも言われる。