誰も知らない私の悩み
私は夏が嫌いだ。いや、カレーの旨さも際立つし、チンチンに冷えたビールをアホみたいにグビグビと飲む醍醐味を考えると、夏自体は好きな方である。
だが、夏が来て困る事がある。日焼けだ。別に日焼けするのは構わない。実際、毎日真っ昼間から1時間のウォーキングで、私の体は日焼けしまくっている。会社で内勤をされてる方と私を並べてどちらが内勤者か?と問われれば一目瞭然だろう。
では、何が困るのか?
私の耳まわりは日焼けしないのである。
どれだけ陽射しがきつくとも、どれだけ紫外線が強くとも日焼けは、しない。
それを発見したのは10年前の夏。何の気なしに鏡を見ていると、見付けてしまったのだ。耳の内側(耳とモミアゲ部分の間あたり)が異様に白いのだ。
まさか、自分だけ耳まわりが白いのか?と思い、外に出た時はすれ違うオッサンの耳まわりを注視する癖が付いてしまった。
果たして、耳まわりが白いのは私だけではなかった。しかし、”耳まわりが白い人口”の方が少ない事も分かった。できるだけ気付かれたくない。外に出た時は相手の目線など気を付けている。しかし、知り合いに合う事もなかろうと、信号待ちしてる時や、電車で吊革を持って乗ってる時や、スーパーで安売りコーナーのワゴンを物色してる時など、「うわ、このオッサンの耳まわり白!」と、たまたま隣にいたアカの他人に気付かれてる可能性もある…。
そんな事を考えると嫌な気持ちにしかならない。
今年も夏が終わる。