魚の二:独断で分類!!アクアリウムっていうのはね・・・。/ 打と居と魚
さて、水もの商売の人間が、趣味でも水モノをやっているわけでして、今回は久しぶりの「魚カテゴリ」であります。
同カテゴリの初回記事は昨年10月。
私が水モノ趣味を始めた経緯について、すなわち魚カテゴリのイントロダクション的内容でありました。
このカテゴリ名ですが、熱帯魚の「ぎょ」をとって「魚カテゴリ」としましたが、語呂が良いからそうしただけで、私が注力しているのは、水モノ趣味の中の水草栽培であります。
ところがこの趣味、どうもニッチ過ぎてコラムで取り上げるのは、なかなかの難易度。
そこでまずは、「水草水槽の魅力とは?」
ここから、始めてみましょう。
水草水槽の魅力
では、こちらの画像をご覧ください。
1月現在の私のメインタンクの画像です。
水槽の大きさは、横60×奥行き45×高さ45センチです。60ワイド水槽と呼ばれる大きさです。
ここに底砂(底床となります)を敷き詰めて、水草を植えていくわけですが、現在約30種類の水草を栽培しています。
もうここで、一つ目の魅力がお分かりいただけるかもしれません。
つまり、
魅力 ①:同じ面積なら、陸生植物よりはるかに多くの種類の植物を植えることができる!!
いわば、自分だけの小さな庭を作るようなものなのです。
しかも、リセット(いったん水槽を空にして、一から全て作り直すこと)しない限り、水草だけを入れ替えて何年も楽しむことができます。
トップ画像、1月現在の画像、それから下の画像は全て同じ水槽ですが、植えられている草の種類が随分変更されているのが、お分かり頂けるかと思います。
魅力 ②:カスタマイズ性に富んでいる!!
「10人いれば10の環境」とは、よく言われることですが、水草水槽を構成する器具類、底床の種類(素材)等々…、人によって何を選ぶかは千差万別なので、結果として水質も人それぞれ。
水質によって「育つ/育たない」草が出るので水景も人それぞれ…となります。例えば、
- 二酸化炭素は添加する?しない?
- 照明はどれ使う?
- 肥料は何?
- 魚は多め?少なめ?
- ていうか、住んでるとこの水道水のpHってどんな感じ???
・・・etc・・・etc・・・なのです。
魅力 ③:育成できるか?できないか?のスリルが満点。
カスタマイズ性に富んでいて、その結果として人それぞれの水質ということでした。
「一つの水槽には、一つの水質」です
が! 我々はそこに、世界中からやってくる・・・、
- 急流河川の岩場にへばりついている草
- 用水路に自生するような草
- 深い湖の底に自生する草
- 泥炭地に群生する草
などなどを、ぶち込むわけですから、「育つ草 / 育たない草」が出てくるのも、当然と言えましょう。草それぞれは、それぞれ自生していた環境に適応していたわけですから。
「育つ」にも「育たない」にも、色々な段階があるのですが、私が「育成成功!」の指標としているのは、増殖できるかどうか? です。
増殖できたものは育成成功!
では失敗の場合は? というと、新芽が出たら古い葉が落ちて…を無限ループしたり、矮小化してずっと佇んでいたり…といった感じですが、最悪の場合・・・、
・・・溶けます・・・。
葉っぱから葉柄までが半透明になって、やがて崩れて消えるのです。
私見では、高額レア種は、育成難易度が高い気がしています。
特に、ワイルド便(現地採取もの。流通しているほとんどの草は水草ファームが養殖している)。
いったい、何株溶かしたことか・・・泣。
ほんでも、やりたくなるんすよ、そういう草を。
レア物への執着と所有欲、かつ、運よく(レアということは、あっという間に売り切れるのです)ゲットできたとしても、「溶けてなくなるかもよ?」という、たまらぬスリル。
・・・あ、ほぼ水草ブログと化している私のブログに、育成難度ウルトラD&入荷頻度極少!の草へのチャレンジの記録がありますので、よろしければどうぞ。
>>木村和人ブログ
「記念受験@オテリアメセンテリウム」というシリーズです。
カギカッコ内をコピペでグーグル画像検索にかけて頂けますと、下の画像のような画面になります。
「◯日目の記念受験@・・・」という風に、1日ごとに朽ちていく草の記録が記されております・・・泣。
さぁ、水草水槽の魅力をかる~くご紹介しておいて本題に入る予定だったのですが、完全に頭でっかちになっちゃいました。
魅力 ① ② ③ の文字数から判断して、私の感じている欲求が「レアもん育てたいねん!」という事だと露見してしまったところで、本題に入ろうかなと思います(ここから巻きで!)。
独断で分類!!アクアリウムっていうのはね・・・。
よく、「趣味がアクアリウムなんですよね~?」と聞かれるのですが、私のやってる水草水槽というのは、アクアリウムの中の、ほんのほんの一側面なので、「他にも色々ありまっせ!」というのを記していきます。
まず、『アクアリウム』という言葉について。
英語のaquariumには、「水族館、水槽」という訳語があてられておりまして、Wikipedia的にも「水生生物を飼育する設備」とのことで、「趣味」という意味は付随していないようです。
ところが、日本で「アクアリウム」というと、「趣味」の意味も獲得しておりまして、「アクアリウムとは」で検索すると、多くのサイトが「水生生物を飼育する趣味」と記述しています。
そこでまず・・・、
独断 ① アクアリウムの定義
アクアリウムとは、「apuarium→アクアリウム」と、カタカナになって外来語化される事によって「水生生物を飼する趣味」のことを表すようになる。
また、それを行う人はアクアリスト。
尚、当コラムでは、水生生物の飼育趣味のことは、「アクア趣味」「アクア」「水モノ趣味」と呼ぶこともある。
・・・ところが!
一口にアクアリウムと言っても、扱う水生生物の種類の数だけ「やり方も、設備もバラバラ」・・・『10人いれば10の環境』というのは、育てる水生生物の求める環境…と言い換えることも出来るのです。
だから、例えば、サカナ飼育オンリーの人と、水草趣味の私、同じ水モノ趣味といえども、つこてる設備も全然違うのは当然として、多分話をしても、5分で終わることでしょう(逆に同じカテゴリの人とは時間が許す限り・・・と言うことになります)。
さてさて、
「大項目:アクアリウム」から、どのように枝分かれしていくかを見ていくにあたって、動物学?的分類の系統樹を使うと見やすいかもしれないので、やってみましょう。
例えば、我々人類は、
動物界 ー 脊索動物門 ー 哺乳綱 ー サル目 ー ヒト科 ー ヒト属 ー ヒト種
といった具合に、他の生物と分類されていきます。
独断 ② アクアリウムの分類
先の方法で、私の水草趣味を分類してみますと・・・、
- 趣味 界 → 実生活とは異なります。
- 具象対象 門 → 形あるものを扱います。
- 飼育 綱 → 生き物を飼育します。
- 水生生物飼育 目 → 陸上生物ではありません。
- 淡水屋内飼育 科 → 文字通りです。
- 水草飼育 属 → 魚は入れ替えなしで、水草をやたらと植えます。
- 木村アクア 種
属~種に分かれていく過程で最もエグい枝分かれが行われるので、亜門とか亜目とかで、更に分けとくべきでした!(けど、気にしない!)
例えば、甲殻類飼育属だと、エビはエビでも色んなエビ、熱帯魚も然りで、その固有種毎に、最適な環境があるわけで、それに合わせた水槽の大きさ、濾過器の種類、等々、等々・・・激烈細分化されていくってわけです。
水草についても、固有種コレクターとかいますから、そのベクトルで分類すべきだったのですが、もう一つ別の切り口も導入してしまいました。
レイアウトについて、であります。
美しい水景を作るための、素材として水草を扱う。
これはシンプルに「飼育する」ということを目的としていないのでして、アクアリウムが新たに獲得した価値観だと思うのですが、これはまた別の回に。
・・・
で、木村アクア種は? と言えば、
やった事ない水草、レア水草やりたい、けど、敷地面積に限りがあるし、どうせなら綺麗に配置した方がいいやん? ほんなら配置の仕方もある程度学ばんとね。
と言うものであります。
徹頭徹尾オタクで行う、オタクな趣味ですけど、面白いですよ?