魚の八:植栽スペースを確保せよ!/ 打と居と魚
※ パーカッショニスト木村和人による寄稿は、パーカッショニスト目線の「打・カテゴリ」、DIY関連の「居・カテゴリ」、アクアリウム関連の「魚・カテゴリ」、三つのテーマでお届けしております。
本日は・・・
魚の八:植栽スペースを確保せよ!
前回の寄稿では、スネールとの終わりなき闘いについて述べました。
あれから一月、相変わらず夜はスネール天国です。
しかし、なんとなく… ではありますが、減ってきているかも???
それはなぜかというと、スネールバスターとしては、最小のサカナと思われるスカーレットジェムを5名お迎えしたのです。
体長は1.5センチほどですが、小型の貝なら食うとか、食わないとか。
多分にこの辺は個体差があるので、ネット上にも両極端な意見が散見されます。
で、最強のスネールバスターと思っているアベニーは、人工餌の餌付けも完了(ヒラマキガイがアベニー導入してから夜行性にスイッチしたので撲滅したと勘違いして餌付けしたんです)しているので超雑食。
最近はレッドチェリーシュリンプを食ってる気がします。
ゆえに、本来の仕事をちゃんとしてるのかは謎。
いや、かなり怪しい。
アベニーは完全視覚型の狩人ですからね。
そんなわけで、スネール問題は未だ解決はしておらず経過観察中につき、別の話題を。
① もう水草を植える土地がない… さぁ、どうする?
私の水草水槽遍歴には、
60センチハイタイプ(時に規格水槽)+ 30センチハイタイプ
という2本体制の時期がそこそこの期間ありまして、その2本をまとめて、今の60ワイド水槽になりました。
なんでもやりたがりの私は、岩と流木とで敷地をレイアウトし、化粧砂でコリドラスの憩いの池を作り、中央には化粧砂の川が流れ… なかなか入り組んだものとなっていました。
▲ 立ち上げ時の様子。 今は岩組全撤去、化粧砂と日向土も僅かな吸い残しがあるのみ。
しかも、カッコ良い草を見ると、とりあえず買ってまうモード真っ只中だったので、もうしっちゃかめっちゃかカオスな状態でした。
この画像を見ると、ワイルドのブセファランドラ(消失済み)や、斑が消えてしまったクリプトコリネのフロリダサンセットが見えるので、珍しい水草には既に手を出しておりますね。
ここまで寄せ植えになってくると、有茎草なのに3株しかない、とか、謎の状態が生まれております。
この時点で植栽スペース不足から、メインの大岩は撤去済み、川も埋立済みの模様。
ここからさらに、大磯と化粧砂の敷き分けに使われていた岩もどんどん撤去されていき、岩は硬度を上げるだろうとの理由で、今では全撤去されています。
② 気難しい草たちと、無難な有茎草
さて、この世には、大型ペットショップのアクアコーナーに売っていないような水草が、山ほど存在することを知った私は、どんどんそちらに流れていったわけですが、4回チャレンジして悉く育成することができなかった水草があります。
クリプトコリネというサトイモ科の水草のヒュードロイです。
この凸凹葉っぱにこの上もない魅力を感じ、毎回リベンジを誓うも、子株を出しては親株が矮小化し… を繰り返し → 消滅… というのを繰り返しました。
クリプトでもウェンティ系と呼ばれる育成容易な種類はそこそこ育つのですが、ワイルドものはもちろん、珍しい種類は悉く消失しましたね…
が!
魔がさして? 2021年の正月に導入したクリプトコリネ・キー(こちらは2度目の挑戦)が半年で2株から4株に、そしてこの春に更に7株の子株が確認できました!
ウェンティ以外のクリプトの群生が見れるかも?? というのは、私のアクア史上初のことですから、なんなら、他の水草を全てキーに入れ替えても良いくらいの出来事。
ということで、ガツガツスペースを確保していきましょう。
まず、1株からスタートして4年でここまで増えた ブセファランドラsp.カプアス2(青い枠)をずらしましょう。
とりあえず、絡み付いてる、にっくきリシアやモスは出来るだけ排除。
でもせっかくだから、ライデン通りよろしく、草の小径@V字回廊にしてみたりして。
キーはどんどん左にランナーを伸ばしてきているので、今見えている子株の成長を予測してこのくらいスペースを空けておけば、半年くらいはなんとかなりましょう。
このまま順調に育ってくれれば、手前にも攻めてくるはずなので、そうなったらブセはなんとかせんとあかんでしょうな…。
それから、左のクリナムのアクアチカナローが植ってるあたりも、更地臭いですが、土地を遊ばせないようにヘアーグラスが植っていて、今はふた株だけの這性のヘテランテラでもこもこになる予定なので、そうなったら順次ヘアーグラスを撤去、と。
③ 土地不足のためにしたこと
こうなってきますと、あちこちに配置していたアヌビアス達は地植えしておくことが難しくなり、大きめ流木に全員集合させて「アヌビアスの木」に仕立てました。
そうです。
土地がなくなったら、着生系の水草は木や石にくくりつけることで、水中が植栽スペースになるってもんです。
こちらのピンナティフィダ流木も植栽スペース節約のための「ひっかけ流木」です。 私が勝手にそう呼んでるだけですけど。
そうそう、コレをやるまでは「草の形と色だけで棲み分けレイアウト」する、という目標がありましたが、忘れてました。
今の目標は「キーを群生さす」ということで、方針は変わりました。
まぁ、前の目標は割と身についたので、齟齬は起きておりますまい。
さらに、ひっかけ流木は、先程の画像のように水槽の4隅だけではなくて、ガラス面でも可能なのであります。
てなわけで、植栽スペースはもう無いけれど、流木の切れ端があったので、ちょっと行き場を失って浮遊させていたアヌビアスのバリエゲーテッド(斑入りの意)を括り付けて、落ち着かせてあげましょう。
穴あけて、ステンの針金で、任意の場所に引っ掛けたら完成です。
④ 結論
といったわけで、植栽スペースがなくなったら…
中空(というか水中)を利用せよ!
で、お題回収です。
「アヌビアスの木」のように、底床への設置面の面積が小さくて枝がふんだんに出ている流木を配置するもよし、「ひっかけ流木」でガラス間際の中空を利用するもよし(ただし、影になる部分には光の要求量が少なくて良い水草を植えねばなりません)。
それでも時が経てば、全ての水草が育っていくわけですから、また手狭になります。
そうなったら??
十分に楽しんだ水草から、順に捨てるのです。